ゼロをプラスにする。プラスを積み上げる。そういう取り組みが多いです。
でも、マイナスをゼロにすることをやらないとなー。と思っています。
仕事では、各種ビジネス目標(例:四半期の売上など)改善のために、様々な施策を行います。
プロダクトに対してどのようなことを行うかというと、現状の「ベース」の上に何かを追加したり、変更したりして実現します。
多くの場合、情報や機能を「追加」します。
「ベース」が上下方向にゼロ地点だとすると、そこから上に積み上げるイメージです。
このとき、情報や機能を、最適な体験に従って再構成するということは行いません。
いわゆる、リニューアルというやつです。「ベース」を作りなおす、ということです。
だって、時間がかかるし、効果が予測しにくい、リスクが大きい。
できても、マイナスがゼロになるだけで、プラスに振れることはないかもしれない。
価値の検証ができなければ、やるべきではない。
価値の単位、検証の単位を最小化し、リスクミニマム、結果マックスでプロジェクトを組む。
リニューアルなんて最低だ。
はたしてそうか?
リニューアルという手法はとらないにこしたことはない。
でも、「マイナスをゼロに戻す」ことの重要性を、あらためて感じる今日この頃です。
「ベース」がマイナスに沈んでいるという証拠があるとき。
マイナスだと、いくら上に積み上げる施策をおこなっても、プラスマイナスゼロをつきぬけて、プラスの効果を出すのが難しいかもしれません。
マイナスがあると、そのせいでプラスの施策の効果が出ていない可能性がある。けっこうある。
やることなすこと、足をひっぱりまくっている可能性がある。
「この効果が出ないのは、仮説が外れたからか?ベースがマイナスだからか?」
もちろん、そんなに深刻ではないけれど、厳密に識別できない状況まで来つつある。
ミクロ経済学で、
無投資で財、労働力を投下し続けても生産性カーブは下降に向かう。
そのため 設備投資を行い長期的な成長を実現する。
・・・のような理論?法則?がありましたが、正しくその状態。
エンジニアリングでいうリファクタリングも同様の事柄だと思います。
古典的な世界では、「立ち上げ期の工場にいくら従業員を増やしても、狭くなって働きにくくなり、生産性が落ちる。よって拡張しなければならない。」ということが視覚的にもよくわかります。
でも、論理的な世界で、すべての数字が明らかになっていない状況下で、制約条件がわかりにくいのが問題か。と思います。
そこに自分のなかで答えはないですね。
ただ、デザインの世界でいうと、ユーザーの利用品質の観点から、定量的に数値で規定できるかと思います。せめてその方面だけでも、「マイナスをゼロに」は実現していこうと思っています。
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