久方ぶりに山にいってきました。北アルプスの一角、山小屋に一泊し降りてくるというもの。
自然と一体になれる時間は自分にとってこの上ないこと。
そんな二日間を満喫してきたのですが、今回思わぬ収穫となったのは、山ではなく、人でした。
山小屋で相部屋(というか仕切りしかないので、正確には同じ仕切りの中になった)になった青年との会話。食事のとき同じテーブルになると、母親のように世話をやいて下さるお母さんたち。
そんな中でも忘れられないのが、ある女性。歳は25歳前後。
弾けるような笑顔、真っすぐな視線、優しくもあり楽しくもある声。
その一瞬一瞬を感じ、楽しんでいるようだし、誰に対しても優しい。
彼女といると、それだけで自分の気持ちに光がさし、景色が明るく鮮やかになるよう。
ヒーヒーいいながら登っている人に対して、「もう少しでベンチがありますよ!がんばってくださいね!」なんて励ます人がたまにいます。彼女も、そんな声が自然に出てくるタイプの人。ほかにも、下りで足に不安がある僕に(そのことを話してもいないのに)ストックを貸してくれたり。
人としてあまりにもできすぎていて、本当にすごいなーと思ったんです。人を幸せにする力というか。自分は一つもこういうことができないよなって。
もちろん、そういう才能は親から譲り受け、生まれ持ったものもあると思います。でも、彼女がやっていることってすべて、誰でもやろうと思えばできることばかりなんですよね。
僕らは皆、多かれ少なかれ、「幸せになりたい」と思って生活していたり、「人を幸せにしたい」と思って仕事していたりすると思うんです。でも「幸せ」(あるいは「充足」)のイメージは、ともすれば遠くに置いてしまいがち。本当は、「今この瞬間」幸せになったり、「目の前にいる人を」幸せにできるはず。
人それぞれが持つパワーは違い、そのことに意味があるので、誰もが皆彼女のようになればいいとは思いません。でも素直に憧れますし、自分も「いま目の前にいる人を幸せにできる」人でありたいと思います。
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