第12回情報デザインフォーラムに行ってきました。前回パネル発表もかねて参加させていただいたのが第8回ですから、もう2年もたっていたんですね。
今回のテーマは「デザイン・ワークショップ」。ワークショップはここ最近、自分のなかではホットな話題なのです。
社内でプロジェクト内のタスクの名前として、ワークショップという言葉は使いません。1日時間をとることもありません。比較的ライトな形で細かくやっているというイメージです。数週間おきにユーザーにアップデートを提供しているということから考えると、数週間おきにワークショップを繰り返していることになります。
不確実性の高い(=誰も自信が持てない)状況下で、異職種で集まり一つのものを作っていく。アプリ開発の世界ではワークショップなしのデザインプロセスは考えられないといっても過言ではないのではないでしょうか。
自分たちのやり方だけでは進歩がないもの。ワークショップを次のステップに進めたいと思い、参加したのでした。
以下、自分にとって収穫だったことのメモです。
学習と創造
学習と創造は同じプロセスの違う側面である。
なぜワークショップなのか?なぜ情報デザインのプロセスは恊働がうまくいくのか?
そんなことがこの一言で説明されていて、一番気に入った言葉です。
おそらくデザインについて似たような言葉はあるし、今までに聞いたこともあるのでしょうけれど、いまの自分だから感度があがっていたのでしょう。
なぜ「学習と創造は同じプロセスの違う側面である。」かというと、「デザインとはアウトプットが自分から切り離されて社会性をもつということである」という様なことをおっしゃっていて、この「社会」を理解していくプロセスが本質的なところなのかと思います(似たような言葉で、安藤昌也先生がおっしゃる「再生産可能」があるなと思いました)。
創造とは葛藤状況の克服から生まれる
ワークショップとは、適切な葛藤状況が埋め込まれたしつらえ
ということもおっしゃっていました。私の言葉で言い換えてみました:ワークショップとは「葛藤克服の成功確率をあげるプラットフォーム」(?)。
オタクになれ、話はそれからだ
ワークショップに参加する前に、全員オタクになるべし。
というのがメインのメッセージでした。
みんなよく知っているから活発に議論できる
それぞれ、観察したり周囲にインタビューしたりしてきている個人ワークが重要だと思っている
個人の発想が豊かなら、グループで高まることができる
準備して臨むワークショップは、みんながだまりこんでしまうこともない。豊かなアウトプットになる。まったくそのとおり、あまり語られないけれども重要なことですよね。
アイデアの中に潜む本当の価値
プレゼンテーションスライド:http://www.slideshare.net/masaya0730/12-26424229
企業で行うワークショップの場合、その企業の関係者だからこそできるアウトプットに価値がある
すなわち、その企業のオペレーション、顧客窓口、開発、マネジメント、など様々な人がふだん持っている情報を活かす形で。=その企業の強み(本人たちにとって明瞭となっていなくても)に気づき、プロダクトに活かす。というのが僕の理解です。
そこで安藤先生が着目したのが、「なぜそのアイデアをいいと思うのか?アイデアよりも、いいと思ったコンテクストは何か?」ということです。
アイデアに対して投票するプロセスがテキトーになってしまっている
いいアイデアそのものよりも、「いいな」と思ったコンテクストのほうが大事
体験フィルター と仮によんでいる
なんですね。
もう、これについては、激しく同意したのでした。
そうか〜そういうことか〜!これはやってみようと思います。
実りの多いイベントでした。
山崎先生はじめ千葉工大&情報デザインフォーラム関係者の皆様、懇親会で質問や相談に答えて下さった安藤先生、上平先生、ありがとうございました。
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