サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠

サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠」を読みました。

少し小難しく感じる部分があるものの、ビジネス書にしてはテンポよくエキサイティングな読後感が得られました。
何が小難しいかというと、まず著者の肩書(フィナンシャル・タイムズ アメリカ版編集長 ジリアン テット)、そして人類学の発展経緯から語り始める時点で「ああ、回りくどい、過剰なストーリーテリング、海外モノあるあるだわー」と構えてしまいました。ですが、展開する各ストーリーが後に向けてつながっており、その構成が理解しやすい。きちんと編集された書籍だと感じました。

内容は、組織が巨大化するにつれ、専門化した部署に分化していきます。その際に、人々が”タコツボ化”することの弊害(所属組織に閉じこもり機会を逸失したり、リスクを見逃して巨額の損失を被ったりする=サイロ・エフェクト)。またそれを防ぎ、乗り越える努力について紹介されています。

ありがちなテーマでありながら、この本が素晴らしいのは、人類学的視点(インサイダー兼アウトサイダー)から切り取っていること。特に「人々は物事をどのように分類するのか、なぜそうするのか」。が一貫した地図として読者に手渡され、それを参照しながら幾つかのケースから学べるというところ。

最終的にサイロを打破する特効薬はまだ見つかっていないという結論でありながらも、人類の未来に希望をもたせてくれる内容であります。

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